3次元と高次元の関わり(本文)

 今、科学界で論争の的になっていることは、高次元世界の発見ではない。すでにその先を行っており、「3次元世界に高次元世界がどこまで、どのように関わっているのか?」を調べることが課題となっている。例えば、自動車が走る、飛行機が飛ぶ、ことに対して、高次元世界のエネルギーが関与する余地はほとんどない。もしも、これらの乗り物が重力を無視して動くようになったり、ワープできるようになったりして初めて「高次元が関与」することになる。そういう時代が来るかもしれないが、現在の科学レベルではそんな話を議論する必要はない。
 ところがミクロの世界では高次元的な法則を応用した技術が開発され続けている。GPS、MRI、CCD、量子コンピューターなどである。ミクロの世界では高次元と3次元は切っても切り離せないほどに密接な関係があることが既にわかっている。これがマクロの世界まで適用されると、無重力走行やワープ、錬金、無限エネルギーなどが可能になるのだろう。が、まだまだマクロの世界では高次元理論を結びつけることができていない。ただし、科学がそこまで発達すると、宇宙空間を破壊できるほどの爆弾を作ることが可能となるため、私は発達することを本気で望まない。
 高次元の世界は3次元の世界よりはるかに自由度が大きいと考えられる。しかし、高次元エネルギーは3次元空間を自由に飛び回れるわけではなさそうである。
例えば光合成のところで述べた励起子の量子ウォーク(5-5参)。
 励起子はクロロフィルの森の中を反応中心まで迷うことなく100%に近い確率で到達する。励起子は同時に複数のルートをたどるという高次元世界の動きをしていることが推測されている。この時励起子はクロロフィルという3次元空間の迷路を、3次元空間の形態にそって移動している。同時に複数ルートをたどるという高次元的な動きをしているのに、ルートを通るという制約された動きをしている。このように、高次元的な動きは3次元空間と全く無関係ではなく、3次元空間で制約を受けながら高次元的な動きをする。
 このことから、私は高次元空間と3次元空間は切り離せないのではないかと考える。すべての次元は個別に存在しているのではなく何らかのつながりを持つのではないだろうか。
 つまり、高次元世界で起こっている事象が3次元世界に影響を与えることがあり、3次元世界で起こっている事象も高次元世界に影響を与えるということ。その影響の範囲はわからないが、「次元空間は互いに影響し合い、つながり合っている」という仮説を立てる。
 ここで陰陽師の作る結界について述べる余地が出てきた。陰陽師は霊体の動きを制約する空間(結界)を3次元世界に作り出すことができるという。霊体は距離や空間を飛び越えるので高次元エネルギーであることは確実だが、それを3次元世界に閉じ込めたり、3次元世界での動きを制約したりできる。という陰陽師の作る結界技術には驚かされる。基本的には励起子の量子ウォークと原理が同じであろう。高次元の励起子の動きを3次元のクロロフィルの迷路内に閉じ込めておけるのだから。
 しかも、私たちは3次元の肉体の中に、高次元の霊体が入り込み、人間として肉体を動かすということを誰もが行っている。各自の霊体は自由に動く(幽体離脱する)ことはできず、各自の肉体の中に閉じ込められている。すなわち、3次元(肉体)と高次元(霊体)はしっかり固定されているのである。このことから低次元の世界に存在するものが、高次元を束縛するということができると思われる。すなわち低次元から高次元をコントロールすることが不可能ではない。という仮説が浮上する。これは人間界から神界をコントロールすることが不可能ではない。
ということを意味している。
 同様に、地獄界から人間界をコントロールすることが不可能ではない。とも言える。さらに広大なスケールで言えば、転生輪廻の存在する六道界から、さらに高次元の涅槃の世界をコントロールすることが不可能ではない。のかもしれない。
 私たちが生きている世界には多くの次元が存在している可能性が極めて高いが、その各次元は単独で存在しているのではなく、互いに影響し合い、つながり合っていると考える。すなわち、3次元世界から、目に見えない高次元世界をコントロールすることがおそらく可能なのだ。もしも病気の原因が高次元に存在していたとしても、3次元世界から原因を除去することが可能だと言うことにつながる。それを実行しているのが波動医学(第11章参)である。低次元は高次元の奴隷ではないのかもしれない。→次の本文を読む