非難の余地(本文)

 バーの著書の「生命場の科学」を読む限り、彼の研究には非難の余地があまりない。実験方法や統計処理の方法、協力者たちの面々、考察方法のどれをとっても、最初から非難されることを想定し、つっこまれる点を考慮した論述をしている。ここでその詳細を述べないが、彼の理論を論破したいなら、それなりに勉強しておく必要があり、簡単に論破できるような弱点を見せていないとだけ述べておこう。
 なぜ、このような前置きをするか? それは彼が生命場という機械論者たちが毛嫌いする理論を実験で証明しているからである。毛嫌いどころか、医学全体を崩しかねない内容である。彼の理論が現在の医学に採用されれば医学は180度変わる。変わりたくないのなら彼の理論を無視する以外にない。
 バーは「生命場を医師が利用するようになるまで相当時間がかかる」と言っており、その理由を述べなかった。理由は医学が180度変わるからであろう。それには莫大な痛みを伴う。「相当かかる」とは10年や20年ではない。現に、日本では医学機関で波動測定器を用いている大学は皆無である。彼の論文は1935年に発表されて80年以上が過ぎたが、波動測定を用いた医療は(ドイツとロシアを除き)ほとんどの国で認められていない。→次の本文を読む