チベット医学的観点からすれば、この世に霊障が関与していない病はない。つまり、外傷や感染症、脱水症でさえ、その重軽傷度に霊障が関与している。ただし、霊障をどこまで広義にとらえるか?で霊障の意味合いが変わってくる。ここで奥山先生が言う霊障は「明らかに憑きものによる意図的な病」という狭い範囲で述べられている。
- どんな治療にも反応しない難治性の病
- 極端に良くなったり悪くなったりを短期間内に繰り返す
- ありえない症状の変化をみせる病
- 家系上で代々ある年齢になると現れる病
- 女性の病が男性に男性の病が女性に出る場合
このように具体的に挙げているが、現実には判断が難しい。基準が抽象的過ぎて確立していない。具体例がなかなかピンと来ない。私の考えは、医師が説明に困った症状の全てが霊障であるということ。西洋医学で解説できないのはそれが高次元由来であるからと推測する。ただし、医師が「癌家系」「〇〇家系」というような遺伝的な素因を述べた場合、それは遺伝ではなく4)の例であることを考えなければならない。
霊障となる18の霊(チベット医学による)
1) 欲望界の神の霊 とりつかれると、潔癖症、白い衣服、未知の言語、食欲低下
2) 半神界の霊 肉食と飲酒、凶暴、話続ける、視線を合わさない
3) 色香を食す霊 頻繁に着替える 香りと音楽を好む、赤を好む
4) 水の霊 赤い目、肉と牛乳を好む、口渇、口をなめる、よだれ、うつ伏せで眠る
5) 山の霊 気前が良い、ささやく、せっかちに歩く、医者嫌い、魚を好む
6) 天の霊 喧嘩をふっかける 凶器で傷つける 大声で笑う
7) 人喰い鬼の霊 罵る、過剰な体力、泣き叫ぶ、不潔、意識崩壊、徘徊
8) 食肉の霊 臆病、罪の意識、癇癪、飢餓、乗馬木登りを好む
9) 餓鬼 やせ細り、神経質、好んでいた食べ物に見向きもしない
10) 水差しの形をした霊 生真面目な表情、極端なスローペースで歩行 陰嚢水腫
11) 呪いの霊 常時土や木を持ち 裸で走る、悪態をつく
12) 混乱を招く霊 よく水を飲む 不平を言う、食欲なし
13) ゾンビの霊 眠ると憑依、事実と言い張る、震え
14) 先祖の霊 故人の行動 口は乾燥、光を嫌がる、衣服を左から手を通す
15) 教師の霊
16) 医者の霊
17) 医療の神の霊
18) タントラ行者の霊
15~18は治療が難しい。このことは頭に叩き込んでおくこと。教師、医師、神、行者は悪霊になると手におえないという意味がある。つまり、これらの職業に就く者は魔に堕ちやすいことを示している。皮肉であるが、神も魔に堕ちやすい。
霊に憑依されると、憑依された人の性格や態度や嗜好が変化する。その変化の仕方でどんな霊が憑依しているか推測するための知識が上記。その信憑性は私には判断不可である。が、霊が憑依すると性格や態度や嗜好が変化することだけは知識として頭に入れておいてほしい。→次の本文を読む