能力の高い霊能者は神格の霊を自分に降ろすようになるため、常識を超えた判断力が備わる。そしてたいていの判断・選択は常識人の提案よりも良い結果をもたらす。こうした経験を重ねると霊能者は「自分の意見は常に正しい。」と信じ込むようになる。
ところが霊能者の判断に毎回神が降りているわけではなく、その中には自分のエゴによる判断がいくつか含まれ、時にその判断は魔が降りた時に下される。魔が降りた時のエゴ的な判断を「私の意見は100%正しい。」と思い込むことによって大事故が起こる。なぜなら、その場合の判断は常識を外れているからだ。
霊能者の判断を他人が「間違い」と指摘することを彼らは許さない傾向がある。神のお告げを聞ける者たちは「自分を神の代弁者」と信じているので、そこに傲慢さが生まれるからだ。
すなわち霊能者は裸の王様になりやすい。教団を作り自分の周囲にはイエスマンしか置かないでいると意見の修正がなされないからだ。世界各地で教団が犯罪集団に変化するということが起こっているが、それはこうした霊能者の闇が暴走したものである。
霊能者はそうした闇と常に戦い、己を律せなければならないのだが、それを確実に行う霊能者と、暴走して魔に侵されていく霊能者に分れる。魔に侵されてもそれが周囲に理解できることはほとんどないので見た目は両者ともに同じである。だが、意見の食い違いが出る。→次の本文を読む