人から施しを受けた感謝の念と人から害を受けたときに感じる恨みの念を比較すると後者の方が圧倒的に強力で持続性の強い念になる。怒りや悲しみ、屈辱、苦痛、悔しさなどの負の感情が生み出すパワーと瞬発力は、嬉しさや喜び、感動などの感情が生み出すパワーを常に圧倒する。この原理を利用して、人は御度を爆発させて目標を達そうとする。多くの人が「まだ不十分」とネガティブな感情を持って物事を達成させようとするのは、この負のパワーを得たいがためである。が、その激しい感情が消えた時に並はずれたパワーも消失する。
負の感情から生まれた巨大なエネルギーがポジティブな願望や欲求に結びつくことは少なく、多くの人は負の感情を晴らしたいと考え、「恨みを晴らす」という新たな欲求に宿り、念の暴走をもたらす。
暴走しないほどの弱い念であっても、負の念を日々放ち続けたり、新たな負の念が生じたりすると積もり積もって消えにくくなる。これが住居やオフィスに溜った状態を呪詛(すそ)と言う。呪詛が溜るとそれに同調する霊を引き寄せることがある。また、街全体に呪詛が広がっている場合もある。→次の本文を読む