解脱(要約)

 仏教の世界では解脱を人生の目標に置く。解脱とは身体の牢獄(3次元世界)から抜け出すことを言う。体が牢獄であることを霊能者は体感できる。幽体離脱や、降霊がその一つである。降霊している最中は自分の身体を他の意識体に貸し出すため、自分の意識体は身体の牢獄から半分脱出している。身体は牢獄と言うよりも、機動戦士ガンダムでいうモビルスーツのようなものだ。霊能者は実際に操縦席を他人に貸すことができる。
 仏教で言う解脱は身体から魂を抜くことを意味していない。意識がはっきりしていて、魂が身体の中にある状態で体の牢獄から抜け出すことを意味する。
 「一切衆生は間違った想像にしがみつき、それを真実とおもいこむことで自分の幸福を壊しているのだ。全ての生命形体もあらゆる欲望の対象も雲の如きものである。しかし、誕生や生命や死でさえ、心が清浄で幻想から解き放たれている人に勝る力を持つことはできない。もしお前が世俗的な一切の所有を、お前の頭の上に想像された角と同じように実在ではなく、望むべきものでもなく、足手まといであると看倣すことができるなら、その時、お前は死と再生の環から解き放たれるであろう(同著:ナガール・ジュナ)」。→本文を読む