西洋医学はほぼ化学である(本文)

 医学は診断と治療とリハビリの3本柱がある。そのうち治療に限定すればほぼ必ず薬剤を使用する。だから医学はほぼ化学と言える。薬品はミクロの世界に影響する。そして20世紀、生化学が台頭し、人間の体内のケミカルな動きは「ほとんど解明された」かのように見えた。少なくとも生化学者、化学者、医者たちはそう信じている。いや、そう信じるように教育されている。
 化学技術の進歩により体内に存在するホルモンの各種を人間が合成することができるようになった。それは体内の組織に存在するレセプターの鍵穴にしっくりはめることのでき鍵となる化学物質を作ることができるようになったからだ。おそらく現在は、有史以来、化学が全盛を迎えた時代と言える。毎年、世界中の化学者が薬品を開発し、薬価が数千万円を超える薬まで出現した。
白血病患者らへの新型治療薬「キムリア」は1クール3349万円の薬価である。製薬会社が世界の財力を吸い取っていく図式が見える。ある意味、戦争で相手国を爆撃するよりも、薬を作った方が相手国を経済奴隷にできるだろう。
 「現在が化学の全盛期」と述べたのは、医学に量子論が全く適用されていないからだ。化学はとても小さな物質を扱う学問だが量子論から見れば「かなり大きな物質」を扱っている。だから化学は「分子力学」であり、素粒子の世界にまで至っていない。よって医療はこれからもまだまだ量子学を取り入れない。
 量子力学がかなりの勢いで実用化されているにもかかわらず、なぜ医学に量子力学が実用化されないのか? それは生命体があまりにも複雑すぎて科学技術が全く追いついていないからである。人間はいまだに細胞も酵素も無機物から作ることができない。植物が軽々とやってのける光合成もできない。そういうレベルなので量子論が生物界に踏み込めない。 
 しかし、その生物界に量子論が徐々に接近している。 →次の本文を読む