機械論的生物学では動物が学習によって獲得した行動が子孫に引き継がれることはありえないとされる。これとは対照的に形態形成場仮説の立場では生得的行動も学習された行動も形態共鳴がもたらす運動場に依存すると考える。従来の理論では生得的行動はDNAの中にプログラムされていると考えられている。
1930年マクドゥガルのBritish Journal of Psychologyに興味深いラットの行動実験についての記述がある。彼は「電気ショックがある通路(証明のついた通路)を避ける学習を何回で獲得できるか」の実験をラットを用いて研究した。15年の歳月をかけ、32世代で行われた。結果、最初の8世代の平均は56回以上だったが、次からは8世代ごとに41回、29回、20回と減って行った。
この論文は多くの論争を生み、いろんな学者によって追試が行われたが、結局支持された。シェルドレイクはこのような現象は形態共鳴で起こると述べている。→続きを読む