第9章はじめに(本文)

 20世紀から21世紀は科学に革命が起こった。それは量子力学がきっかけだった。科学は産業革命以前は生気論が世を支配していた。しかし産業革命以来、1度目の科学革命が起こり、機械論が世を支配した。その支配は今もなお続いている。
ところが量子力学の台頭の影響を受け、3次元世界では説明がつかないことが素粒子の世界で起こっていることが次々と証明された。それが科学の2度目の革命である。この革命は機械論支配を是正できる可能性を秘めており、世の機械論者は激しく抵抗を見せている。
 そして機械論の王者、機械論の代表格が医学というモンスターである。
第1章から第8章までで私たちは科学の限界がどこにあるかを知り、そして生物の肉体のシステムは科学では全く追いつかない神秘的な部分がたくさんあることを学んだ。
しかし、機械論は現代社会を支配するシステムを築いた。その最たるものは軍事力であり私たちはその強大な力におびえて暮らしている。そして医学は機械論の最たるものとして世界中の国民の肉体と精神を支配するに至った。どこの国でも医療費は国家予算の数割以上を占め、最大の支出となっている。まさに医学が国の経済を支配していると言ってもよいほどである。
 医師はその機械論者の宣教師である。奇蹟や神秘を絶対に認めない立場をとり、機械的な理論が全てであると国民を指導し、洗脳する役割を持つのも医学であり医師の立場である。その医師が良心を捨てずに生き残れた場合に限り、大きな壁にぶつかる。それは「医学が慢性病を治すことができない」という絶対的な事実。
 まことに残念なことではあるが、医師たちもお金を稼ぎ、食っていくためには良心を捨て、機械論支配の社会に従わねばならない。だから1000人中999人は「医学が慢性病を治せない」という事実から目をそむけ、もしも医学以外で奇蹟的に慢性病が治った場合、それを絶対に認めないという立場をとる。
 しかし、良心を捨てずに生き残れた1000人中1人の医師は「医学を捨て、真に慢性病を治せる方法を見つけよう、確かめよう」と行動を起こす。
たった1000人に1人と驚く必要はない。日本中を探し回れば300人以上いる計算になる。この300人の医師たちは機械論支配に対する裏切り行為を行うわけであるから、いろいろと弾圧を受ける。だが、その弾圧に勇気をもって立ち向かう医師たちが世界中を探せばかなりの数がいる。量子力学が台頭してきた今、その数はじわじわと増えている。つまり「奇蹟の治療、神秘的な治療」を研究している医師の数が増えている。この章ではそうした医師たちの業績を紹介していく。→次の本文を読む