1. 形態形成
受精卵が分裂して最終的に高等な生き物として形が作られていく理由はわかっていない。この理由を、生気論者は生命要因に求め、有機体論者は形態形成場に、機械論者は遺伝プログラムに求めている。私がわかりやすく解説すると生命要因=魂、形態形成場=無線通信、遺伝プログラム=自己再生・自己組織化プログラム。そして機械論だけでは科学がどれほど進歩しても絶対に説明がつけられないと思われる。実は形態形成に関する話は医学と直結する。腫瘍はそもそも形態形成がうまくいかない時に起こる。指を切断したら、なぜそこから指が生えて来ないのか。骨折して曲がってくっついても、ある程度角度が補正されて行くこと。怪我が治っていく原理などなど、がそれである。形態形成の仕組みを理解できれば、おそらく癌は撲滅できると思われるが、医学はそれにわずかしか追いついていない。形態形成については後述する。
2. 本能行動
本能を科学で説明できない。例、クモはなぜ他のクモから教わらずとも巣を張ることができるのか。カッコ―は親に育てられずに成長するが、なぜ親の生息地に帰って行くことができるのか。これをDNAのプログラミングで説明できるか?
3. 進化の原理
ネオダーウィニズムではランダムな突然変異、メンデル遺伝学、自然淘汰で進化が説明がつくと言い張ってきた。がこれが論破されつつある。ランダムではなく方向性を持った進化が起こり得る可能性があることが量子論的に言われ始めた。方向性を持った進化は科学で解明しきれていないが、その可能性は示唆されはじめた。
4. 生命の起源
科学では原始的な細胞の一つでさえ作ることができていない。進化論とも合わせて、この課題は有史以来ずっと研究され続けているが答えが出ない。
5. 超心理学(超自然現象)
シャーマニズム、魔術・タントラヨーガ、心霊術、テレパシー、透視、予知、前世の記憶、幽霊、ポルターガイスト、念動力など、科学が及ばない。こういった超自然現象を「存在しないこと」にするのが機械論。研究するというならよいのだが、存在しないことにしてしまうのは科学者として不誠実であると私は思う。ちなみに私は霊能者(シャーマン)と24時間一緒に暮らしているので超常現象は毎日経験する。科学者が超常現象を無視するのは、超常現象を起こせる人が少ないという「数の問題」だけであると私は断言する。機械論者は超常現象を精神病やマジック、詐欺師のたぐいにしたいようだが、残念ながら私の妻は霊能者だが精神病でもマジシャンでも女優でもない。ただただ、希少であるというだけで実在する。前述の本能のところで述べたように、「経験していないことを行動できる」なんてたぐいのことを私の妻はできるが、それを科学で説明できない時点で科学は稚拙である。
6. 電子の軌道
量子力学を使えば水素原子の電子軌道とエネルギー状態を詳細に渡って記述できる。しかし水素よりも複雑な原子や分子の電子軌道とエネルギー状態を把握することはできない。化学者は分子や結晶の構造を予測できる。だが電子軌道とエネルギー状態を詳細に渡って記述することは別次元。量子力学の持つこの動かしがたい限界を認識することは重要である(多くの化学者が限界を認識していないと言いたい)。巨大分子の集合体の形態や特性を量子力学的に詳しく説明できるなど幻想にすぎない。まして生体の細胞となれば別次元(それを理解できない科学者たちが、種々の研究で解明できているなどと言うのである)。だから量子力学は化学者にも嫌われる。有機化学においては蛋白質のような巨大分子の場合、化学的環境を変えることでいろんな構造を示す。いろんな構造の中に「安定した構造」が存在するが、それは一つであるとは限らない。そこで3次元構造を予測するために様々な概算の方法を用いて計算すると、解がたくさん出過ぎてしまう。たしかに化学では安定したいくつかの構造を示唆することはできる。が、なぜそのうちの特定の構造をとるかを物理的に説明できるという証拠がない。
脱線コラム
量子医学のように、科学が解明できていない分野の解説をする時には、単に「推論を述べる」だけでは許されない。述べた推論に対し、機械論者が過去のいろんな文献を持ち出して、反論して潰そうとすることが初めからわかっているので、「すでに反論があることを知っていて、その反論に対処した上で述べている推論ですよ」と言い続けなければならない。だから、推論を言う前に反論を想定してその反論に反論しておかなければならないのだ。「面倒くさいなあ」と思うが、それをしないと文章を表に出したとたんに「トンデモ科学」と非難される。本来は推論の部分が重要なのだが、推論を述べる前にその何倍もの反論に対する文章を用意しなければならない。私がこれほどまわりくどい文章を延々と描いているのはまさにその反論封じである。論文はなぐりあいの喧嘩よりもたちが悪いと思う。→次の本文を読む