神仏界の頂点の方におられる神仏は国家主席のような立場にあることが上記のお不動様の眷属の話(17-13.)で理解できる。霊たちを先導する霊がいるように、霊界での主従関係、支配と被支配の関係は力により制御されていて、神同士のいさかいも力で抑えつけたり、力の強い神に依頼して他の神を追い払ったりして秩序を作っている。
神々の能力は細分化され、各自が得意分野を請け負っている。それはまるで内閣のように各省庁が各自の仕事をしているに等しい。そして各神々は部下を持ち、末端の仕事は位の低い眷属たちが請け負う。よって末端の眷属を含めると、不動明王様一人で何万という眷属を動かして政治を行うことになる。だから神仏の世界も国家と同じと考えることができる。そして末端では市役所の職員のように市民と直接交渉して働くのと同様、末端の眷属は一人一人の人間に直接働きかけると考えてよい。
神仏の世界では荒くれものの眷属を束ねる組織が存在し、焔摩天、伊舎那天、毘沙門天、羅刹天などは魔系の眷属を部下に持つと言われている。
魔系の眷属たちは怒りや憎しみなどの負のエネルギーを好み、罰を与えることにためらいがない。
善意に満ちた神であっても、その部下には魔系の眷属たちも存在し、命を落とすほどの厳しい罰はそうした眷属が主体となっているのだろう。→次の本文を読む