生霊による霊障要約

 私たち生きている人間も霊体である。そして驚くことに私たちは自身の霊体を分割して生霊をこしらえ、その魂を誰かに飛ばしてしまうことができるらしい。生霊を飛ばしていることの自覚は本人にはないが、相手に対して強い恨みを抱くとそのようなことが起こると言われている。
 生霊を飛ばすと魂に穴が開き、そこに他人の生霊や死霊が入ってきて人格が悪化することがある。つまり生霊を飛ばし過ぎると魂を他の霊たちに乗っ取られやすくなることを意味する。
 このように私たちは知らず知らずのうちに霊体を飛ばして相手を呪うということをやっている。生霊を飛ばせば自身の魂のオリジナル部分は徐々に小さくなっていくだろう。それが全く復活しないのか、復活させる方法があるのか定かではない。が、生霊を飛ばすことは自身にとって良くないことだけは確かだ。
 生霊が取りついた相手を病気にさせることはしばしばある。生霊で誰かを呪う商売も、その呪いを跳ね返す商売もあるようだ。戦国時代は生霊で他国の大名を暗殺することが実際にあったようで、生霊から守る手段を用意しておかなければ、戦にも勝てなかったと言われている。
 病気を治療するとき、生霊によって病気にさせられているパターンが普通に存在することを私たちは理解しておいた方がよい。そしてあなたが、知らないうちに誰かを病気にさせていることもあり得る。死んだ人の霊体と同様に生きている人の霊体も怖いものだ。
 日本では陰陽師がこうした生霊を扱うプロとして認識されている。