波動医学の定義(本文)

 波動医学は第1次、第2次世界大戦の最中に発展してきた近代医学であるが、米国と当時敵対した先進国であるドイツとソ連でのみ発達した最先端医学となっている。これは何を意味するかと言うと、米国の息のかかる国々で、波動医学が暗に弾圧されたことを意味すると私は推測する。
 波動医学は前述したバー博士の生命場を発展させたような医学であり、西洋医学としては、その存在を認めると非常に都合の悪い医療技術となっている。「場」は3次元を超えた世界のエネルギーの象徴であり、霊界にあるエネルギーとも通ずるため、科学はそれを絶対に認めない立場をとっている。結果を出しても認められない。
 日本でも波動医学は厚生労働省は決して認めない。波動医学の機械を日本で最初に輸入して開始したのは、千島-森下学説で有名な森下敬一先生と言われている。最近では2015年にメタトロンという波動測定器がロシアから輸入されるようになり、にわかに注目を浴び始めたが、日本ではそれを医療機器とは認めない立場をとっている。
 波動医学の言葉の定義は多少あいまいなところがある。波動とは振動を意味するが、万物は全てが振動しているのでこじつけると何でも波動の範疇に入ってしまう。目に見えない摩訶不思議なエネルギーで治す治療法を波動医学と呼ぶと、祈りの力、霊能力、レイキ、気功なども波動医学になってしまう。
 最近ではこれらを量子波と呼ぶ者も出てきているが、それも不適切である。川、海、池、雨、雪をひとまとめに「水」と呼ぶようなものである。全ての物質・全てのエネルギーは量子波なのだから、いくら量子力学が台頭してきたからといってそういうネーミングをすると量子という言葉がサブカルチャーを表現することになり信用性を失う。
 私は波動医学の定義は「この3次元空間で計測し得る無機的な波動を利用する医療」と限定することを推奨する。祈りの力、霊能力、レイキ、気功、ヒーリングなどは人間を介した有機的な波動なので波動医学には含めないほうがよいと思っている。
 これまでの章で述べて来たことから、私たちの肉体は3次元空間の存在でありながら、実際は4次元以上の空間から由来するエネルギーによって支配されていることが、理解できたはずである。特に慢性病には高次元エネルギーの関与がほぼ絶対であると思われる。
 私たちはそのような高次元エネルギーでさえも、「その影を見ること」である程度観測が可能であることも知っている。最近の波動医学の発展により、機械で計測できる波動は「影」を見ている。バー博士の圧電差も「影」を計測している。
 波動医学は影を計測し、影で治療しようとするのであるから、治療としては多少デリカシーに欠けることはやむを得ない。高次元に存在する波動を3次元世界の波動で対処することになるので、大雑把になることは避けられない。しかし、それでもなお、西洋医学よりは核心をつく。なぜならば西洋医学は「場」の考えを全く持たないからだ。波動医学は少なくとも「場」の障害を改善させようとしている。
 波動医学においては実に様々な種類の治療法があるが、どれが自分に適するかは「やってみなければわからない」ところがある。
 これまでの章で、生命の仕組みは科学では解明できないレベルのものが存在することを述べて来た。波動医学はその「解明できないレベルのもの」と「解明できるもの」のはざまにある。→次の本文を読む