未成仏霊(本文)

 人間は精霊界で第1⇒3という3段階を経て霊になる。1と2は人間と霊の中間。この変化に要する時間は霊によって異なり、数十年も第1段階にとどまっている場合がある。これを未成仏霊という。霊界は人間が本当の人間になる場であり、第1⇒3の変化は彼がますます彼らしくなるということ。善はさらに善に、悪はさらに悪になる。
 私個人の意見であるが、怨霊は未成仏霊、つまり精霊界にとどまっている霊体であると思う。スウェーデンボルグは、霊界に進んだ霊体は現世での記憶を徐々に忘れて行くと言う。逆に言うと、現世の恨みを忘れずにとどめて置けるのは、その霊体が霊界にいいるのではなく、精霊界に存在しているからであると推測する。 日本にも怨霊伝説が現在に語り継がれているが、それは恐らく霊界に行くことを自ら放棄し、恨みを晴らすまで何千年と精霊界に留まっていようとしているのではないかと考える。
 現世に強い執着を持った霊体は第1⇒3の変化を受け入れない。そして精霊界を漂っているのではないだろうか。→次の本文を読む