日本人は誰に(何に)従っている?(本文)

 現在の日本は無宗教であり、それでも平和は維持できている。それは人々が何かに従っているからである。何に従っている? それをよく考えてほしい。法律なのか? 宗教なのか? 道徳なのか? 両親からの教育か? 総理大臣か? 天皇陛下か? 自分の良心や価値観か? 何に従っているから平和が維持されているのか? 真剣に自分自身に問いただして考えてこそ「科学と宗教」のつながりが見えてくる。答えは「教えに従っている」のである。
 さて、ここで振り出しに話を戻す。「教えに従うことを宗教と定義する」ことを思い出してほしい。ではどんな教えだろう。両親の教えは重要だが、それだけでは平和は維持できない。ヒントは「あなたが信じて疑わないもの」である。
 チベット自治区の人々にこの問いを投げかければ、「チベット密教」と答えるだろう。しかし日本人に問えば・・・答えは「科学(学校教育)」である。 学校教育のおかげで私たちは地球が丸いと認識しているし、死ねば無になると大半の人が考えている。学校教育も社員教育も軍隊の教育も広義の宗教である。

 人は恐怖に支配されやすい。恐怖と言えば軍事力。軍事力を維持しているのは科学技術。そして通信、コマーシャリズム、経済を動かしているのも科学技術。そして教授などの権威に従う支配体系は学校教育(科学教育)から作られる。そして学歴社会も同様に学力という科学の力(まあ、科学だけではないが)の知識力で決められる。そしてサラリーマンになると学歴で上司になった者に支配されることを受け入れる。
 今や経済は軍事力以上の力であり支配力の象徴。それを維持できるのも科学力。そして日本人は科学を他の何よりも信じている。つまり科学以上の宗教は存在しない。日本はそういう意味で無宗教ではない。極めて堅固な宗教国家なのである。学校教育以上の宗教は存在しない。それは他の先進国でも同様である。→次の本文を読む