悪知恵がある悪霊は美しいビジョンで人を誘う。天国の霊がやってくるときに感ずる気分にさせる。能力の高い霊能者であればあるほど騙されるだろう。しかし、長くは続かないことが特徴である(もっと巧みな悪霊なら長く続かせるかもしれない)。彼らの演技力や創作能力にはどんな名優もかなわない。騙す相手の望むもの、尊敬している者をちらつかせ、例えば観音様や他の神様の姿で現れ、自らキリストだと言う場合もある。霊能者が「自分に神が降りた」と言ってお告げを披露して信者を集めるが、実際は神ではなく悪霊であることの方が多い。彼らは誰のマネでもでき、姿かたちを変えることもできる。善霊に守られていなければ騙される。よって霊能者が自分の有意性を誇示するために「降霊」や「お告げ」を披露するが、善霊に守られていない者はそれで魔に堕ちて行く。
悪霊をキリストだとかその使者だと信じ込んだ人(霊能者)が彼らの思いのままに操られてしまうのは不思議ではない。そして操られた結果、様々な不幸・不運に陥る。
筆者は「霊が人間に向かって話し始めたら、人間は彼らの言うことは信じないようにしないといけない。」という。だが実際はそれは難しい。霊能者がお告げをもらうとそれは「神が私に降りて来た。私は神が降りるほど高貴な人間だ。」とのぼせあがるからである。「それは悪霊のささやきだよ」と忠告すると、妬みや妨害だと受け取られて敬遠されてしまうのがオチである。
彼らはでっちあげが大好きでちょっとでも話のとっかかりを与えると、それについてああだこうだと自分の意見をあたかもよく知っているかのごとくしゃべりまくって止まらなくなる。→次の本文を読む