形態形成場の進化論(本文)

 ここではバージニア大学で集めた前世の記憶調査の中には極めて注目度の高いものがあった。以下の事象は形態形成場の進化論という観点で非常に重要な事実につきあたるので、再度記載した。
 「ある前世を語る子どもに特徴的な母斑があり、その前世と思われる人物にも、子供の母斑と一致する創傷が確認された事例である。例えば、前世で頭を撃たれたという男の子。小さな丸いあざが後頭部に、大きくていびつなあざが額にあった。前世と思われる人物が特定されると、後頭部から銃で撃たれて亡くなったことが分かった。他にも、刺殺された人物の検証記録に一致するあざを持った女の子。機械で見来ての指を切断してしまった人物と、それに一致するようにうまれつき右手の指が短い男の子。」などの例がある。
 個々が持つ形態形成場が転生して次世代に引き継がれることがあるとするこれらの事例は新たな進化論を推測させる。
 ダーウィンやメンデルによると遺伝子は偶然にしか突然変異を起こさない。が、形態形成場は生まれ育った環境の影響を強く受ける可能性がある。つまり、命に関わるような衝撃的なことを経験すると、その記憶が形態形成場を変化させ、次に生まれてくる時に形態変化を起こす。その形態変化が逆に遺伝子を突然変異させる原動力となる可能性がある。
 遺伝子と形態形成場が共に作用することで進化が起こると考える新たな仮説を提唱する。
 この場合、シェルドレイクの考えと大きな違いがある。彼は形態形成場は、過去の様々な形態形成場の平均から起こると考え、突然変異が起こりにくいと考えた。だが、上記の例では、明らかに形態形成場が過去の体験に影響を受けており、彼の理論(平均化)では理屈に合わない。
 ジョンジョー・マクファーデン教授のところで解説したが、量子論は進化の後天的な環境の変化で突然変異の方向性を変える可能性があることを示唆している。そうなると魂は形態形成場を進化させるために存在するという理論が生じる。
 生まれた時から存在する形態形成場は、環境によってたやすく変化することはないが、衝撃的な体験や、慢性の疾患、気候の変化などにより変化することがあり、それは遺伝子よりもはるかに融通が利くと思われる。つまり形態形成場(場という)は遺伝子よりも突然変異を起こしやすく、しかも現在の環境に適応した変化を起こす。
 場は死んだ後も消えずに残り、別次元の空間に生き続ける。だが、場自体も淘汰されることがあり、場は永遠不滅ではないだろう。淘汰圧に耐えられなかった場は消滅すると推測する。それが場の世界での生存競争を生み、場が自然淘汰されて進化していくと思われる。
 遺伝子は確かに生存競争という自然淘汰を受けるが、場もまた生存競争をしている可能性が高いと思われる。すると、現世は場を進化させるためのゾーンということになる。場に肉体を持たせた方が強い淘汰圧がかかるのだから。
 私はこの「場による進化論」を新たな進化仮説として提唱したい。
 こうした考え方を宗教的と言わない方がよい。科学で解明できないことを宗教的と決めつけて無視することは事実を見ないことに直結する。
 ここで場が転生していくことについて深く語ることは誤解を招くので、一旦終了しておく。後ほど詳細を述べて行く。→次の本文を読む