形態共鳴と医学(本文)

 さて、このような形態形成場と医学が何の関係があるのかと思われるかもしれない。だが、ここから述べることが最重要である。機械論的考察をこれだけ否定する材料が出そろっている現在、新たな理論を構築せざるを得ないというところに突き当たる。それは仮説・推論の域を脱さない。しかし、現在の科学ではつじつまが合わないのだから既存の知識にしがみつくわけにはいかない(こういった論法を科学者は大変嫌うが)。
 そこで、形態形成場仮説が真実に近いと仮定してみよう。すると、形態形成場が乱れた場合に何が起こるのか?という話になる。乱れた場において遺伝子の複製が正常に行われるだろうか? 乱れた場はDNAの複製ミスを作り、細胞の癌化を起こすことも考えられる。免疫にアレルギー反応を起こさせる場もあるかもしれない。
 万一、この仮定が真実に近かったとしたら…それらをこれまでの医学知識では場の異常を治すことが非常に困難であることが予想される。つまり、形態形成場仮説は医学の敗北を意味し、医学の信頼を大きく崩す起爆剤になる。
 実は形態共鳴の理論は、世界を揺るがすほど重大な理論と言える。私はここで形態形成場理論の真偽を検討することはしない。それはシェルドレイクが彼の著書で何百ページにも渡って書いてあり、私の出る幕ではない。
 ただし、それほど重大な理論であるならば、既存の医学利権にしがみついている支配者階級の者たちは、シェルドレイクの理論を「何としてでも」徹底的に信頼性を崩そうとするのは当たり前のことだろう。よって彼の著書には繰り返し、機械論者たちからの執拗な攻撃に対抗する理論武装が施されてあった。くどいほどの理論武装は、今私が記述しているこの論文と同じである。
 科学は「武よりも強い文による秩序なき戦争」であると、私は彼の文章を読んでそう感じた。興味がある方は彼の著書を読んでみてほしい。→次の本文を読む