幻影(本文)

 密教で言う幻影は「まぼろし」という意味ではない。私たちが実在していると確信している3次元世界に存在するものが「幻影」と述べている。この発想は難解かもしれないが、高次元世界、精神世界を学ぶ上で最も重要な鍵となる(後ほど詳しく述べて行くことになる)。
 色、形、触感、臭いなどはそれ自体が実在しているのではなく、私たちが脳で知覚している幻影にすぎないという意味である。アインシュタインのE=mc²の公式とも通ずる。
科学は肉体が先行して心が作られていると考えるが、密教では心が先行し、心が物質を作ると教える。そこから病気は心(意識体)が作りだしているという究極の理屈が生まれる。
 病気を作っているのが意識体であるならば、意識体の変革により病気を治せる。しかしながら意識体は永遠の命を持っていて歴史が長い。病気の原因をとことん追究すると、数百年前にその原因がある場合もある。真に病気を治す者は今ここにある幻影(肉体や症状)に惑わされることなく「一個体が通り過ぎねばならない存在の種々の形体を知覚し、それらの形体がさまざまな条件に従い多くの固有な要因によっていかにして生じるかを観察するなら、作用と反作用の法則、すなわちカルマ(業)の法則の知覚と理解に到達する(同著)。」を実行しなければならない。
 具体的に言うと「国民、種族、文明、人間性、惑星、太陽系、そして究極的には全宇宙を含む超個別的な相互関係に気づくに至る。」を経由して病気の原因を突き止めることができるのが能力者である。その相互関係のもつれを一つずつ解くことをアドバイスできる。
「結果を原因ととらえ、影を実体ととらえ、部分的な相を究極的な実在ととらえることによって…すぐさま幻影の餌食となる(同著)。」→次の本文を読む