密教の世界観(要約)

 ここでは高次元世界の存在を理解するために、仮にただ一つの事だけを受け入れることにする。それは「霊」が存在するということ。つまり、密教の世界観をのぞくために「霊が存在していること」を事実と仮定して話を進める。「霊が存在する」とは、肉体は死んでも魂(意識)は死なないことを意味する。
 私たちが寿命と呼ぶものは、肉体という有機物の機械と意識体が合体していられる時間のことをいう。「魂(意識体)が存在する」とは、転生が存在し、かつ魂の永遠性を認めることを意味する。
 霊があると仮定すると、転生が存在する。転生が存在すれば、消される記憶(能力)と蓄積される記憶(能力)が存在する。蓄積される能力は全ての種において共通した有用性がある。転生を永遠に繰り返せば、蓄積された能力はやがて全知全能となるだろう。
 無限に転生できると、霊能力も無限に高まることを意味する。霊能力が無限とは何を意味するのか? 無限に転生すれば何が可能になるのか? そこに行きつくのが密教である。
 転生しながら永遠を生き、宇宙全体から学習した情報をストックして行けば、一体どんな叡智が出来上がるのだろう。それは全てを創りだせる力であり、全てを破壊することのできる力であろう。その力にアクセスする方法を説いたものが密教である。→本文を読む