四国の某所、戦国時代の名家が移り住んだという村で名家を継ぐ夫婦。村では公民館を立てたいので名家の武将とその家来の墓を移してほしいという要請があった。名家の夫婦が霊能者に相談したところ主人公を紹介された。主人公はこの話を聞いた時に童子様の顔とそれを祀っている若宮(当主の長男の墓)が浮かんだ。しかも念が強い。
移転は墓石から魂抜きを行った後に供養をし、無事に写したのだが、若宮の童子は新しいお宮に移るのを嫌がった(主人公の霊感による会話で)。この童子は、家の繁栄を願うために当主が長男(我が子)を殺害しその首を埋めて神に仕立て上げて作られたのだった。童子が宮の移動に納得しなかったので主人公は一旦自分に憑依させた。そして新たなお墓で開眼供養して移っていただいた。ところがその後、当主の家来の何百という霊が主人公と共に来た僧侶に憑依し、奇抜な行動をし「海に行く」と言い出す。お寺に帰ってから相談役の霊能者に童子の霊や家来の霊を預けて事なきを得た。その後、滅罪法を100回した。この法は憑依された霊を除去した時に自分の魂に穴が開くのでそれを埋めるための法。
結局、墓所の移動で納得したのは当主の霊だけであり、家来の霊や童子は納得しなかった。これをもし普通の僧侶が同じことを行ったとしたら、納得していない童子と家来たちの霊によって罰をうけることになっただろう。→次の本文を読む