現在、波動測定器として売られているメタトロン、レヨコンプなどの機器は、バーが即席で作った圧電差計測器の原理を進化させたものであろう。その内部構造はおそらく単純であり秋葉原で売っている電圧計を数百万円から1000万円近くで売っているに等しいと私は思っている(メタトロンはほとんど付随ソフトの情報代金らしい)。
それゆえ自称オカルト論破科学者に波動測定器は非難を浴びており、東京都からも「景品表示法違反」の嫌疑がかけられている。つまり、波動測定器は意外と評判が悪い。
さて、そうした波動測定器の評判とは裏腹に、生命場の理論と研究は、おそらくノーベル賞を受賞できるレベルの研究であり、そこにデータ詐称や疑似科学などが入り込める余地がないほど緻密だった。バーは90もの論文を発表したが、それが米国では芽が出ず、波動測定器が米国の敵国でのみ発展して行った背景を考えると、実にきな臭い話である。そして、ここ日本でも波動測定器はトンデモ科学と呼ばれて非難されている。
その非難の一つに、波動測定器は「ウソ発見器のようなものだ」「抵抗を調べている」という意見があった。ちなみにこの点はバーが最初に解説している。「皮膚に電極をじかに接触させずに少し浮かせても場の電圧を測定できることがある。このことは、測定しているものが場そのものであって、表面電位ではないことを示している。」と。「電極が接触していないからインチキだ」と非難している医師もいるが、接触は必ずしも必要のないものらしい。非難する医師の勉強不足だろう。以下にバーの用いた計測器の詳細を掲載しておく。
機材にはマイクロボルトメーター(当時は真空管性だが現在はIC、1万円以下で購入できる)、生理食塩水に浸した銀/塩化銀電極、光電子記録計、を用いて任意の計測場所の電圧勾配を計測する。
とても簡単で制作費用がほとんどかからない測定器である。こんなおもちゃが医学や世界を救えたら大変なことになる。生命場の計測は、巨額の医療機器の必要性を疑問視させる。そして薬品が本当に体によいか悪いかの判断さえもつけてしまえる。この二つの事柄だけでも医学界を十分揺さぶっていた。→次の本文を読む