人間の魂は胚細胞(本文)

 密教の世界観では人間は六つの世界のどれにでも転生する可能性がある。そして輪廻から解脱してさらなる高次元に行くこともできると言われている。つまり、人間は様々な種類の魂へと分化していくことができるらしい。動物界や餓鬼界、地獄界からは人間界のような自由度の高い魂への分化はないと言われている。
 スウェーデンボルグは密教のようなクラス分けをしていなかったが、住む世界が分かれていると述べている。彼の理論もまた魂の分化という意味で密教と通じている。
 もしも、人間の魂しかこのような自由な分化がほぼできないとすると、人間は胚細胞のような役割をしていると考えることができる。胚細胞は全ての臓器へと分化していくことができる。腎臓の細胞が脳細胞に変化することはないが、胚細胞は腎臓にも脳にも分化できる。
 人間がこの世に生を受ける意味は、まさに魂を分化させるためであると私は考える。地獄も餓鬼も修羅も神も動物も、一つの器官であり、六道はそれぞれ臓器のような存在になっている。つまり六道は六臓器ととらえる。そして人間界はおそらく卵巣なのだと私は推測する。人間界の生存競争というストレスを受けて分化していく。天界へと分化する魂、地獄界へと分化する魂、それぞれ人間時代をどう生きたかで決まると思われる。
 スウェーデンボルグのように「地獄は存在せず、支配欲が強く邪悪な魂が好んで地底深くに住むところが地獄」とする説もあるが、それもクラス分けであり一種の分化である。
 高次元思考とはこのように上位次元の視点で物事を推測していくことを意味する。→次の本文を読む