ペンデュラム(本文)

 オーリングの感度を高くしたものがペンデュラムと考えてよいだろう。紐と重錘で作った振り子で、その触れ方で診断や判定を下す。良いか悪いかという単純な答えを出すだけではなく、「何がいけないのか」「どこが悪いのか?」「行くべきか引くべきか」などの意思決定にも用いられる。オーリングよりも自由度が増したと同時に、科学から離れ、占いにも用いることができる。
 例えばイエスなら右回り、ノーなら左回りに動くとする。この時、イエスかノーかを判断しているのは検者ではなく、検者が高次元の叡智とつながることで、その叡智が判断を下していると考えられる。より高次元の叡智とつながることのできる能力者がペンデュラムをすれば様々な診断や占いができる。人間ドックのようなことから、寿命や株価の上下までわかる。そんなオカルトを信じられないと思うのならばあなたは常識的である。その通り。ペンデュラムやダウジングはオカルトの領域を脱することのできない非科学的な手法である。
 しかしながら診断装置として医学的に採用され、実際にドイツでは医療に用いられているケースが少なくない。その理由は「成果を上げる」ことができているからである。中には「ペンデュラムで有意な成果は上げられていない」という反論文を発表している学者がいるが、これまで述べてきたように「効果がない」とする論文は「検査法の手を抜けば効果が出なくなる」という不変の事実が存在するため、「〇〇が××ない」系の論文を素直に信じるわけにはいかない。
 保険医療が発達し、誰もが安いお金で高等な医療が受けられる時代において、ペンデュラムによる診断が生き続けていること自体が、「効果がある証拠」と考えるべきだろう。そうでなければ医者がペンデュラムをするなどという珍事が起こることはない。
ドイツではペンデュラムを使って診断をする医師が大勢いるが、科学が発達しているドイツにおいて、医師がペンデュラムに夢中になるのは効果がある確証と考える。なぜなら、ドイツは最近まで医学では世界の最先端を独走していた国なのだから。
 科学の最先端国ドイツの意地として、「ペンデュラムは科学的である」の路線を彼らは死守しようとしていることがうかがえる。それはバイオレゾナンス(生体共鳴)医学としてペンデュラムを位置付けている点から判明する。彼らはペンデュラムが示す奇妙な動きを「共鳴」という科学用語で説明しようと必死だ。「共鳴したから揺れる、揺れることを増幅させるのがペンデュラム(糸につるした錘)の動きである」と、既存の物理学で説明しようとする。
 しかしながら、実際には説明が出来ていない。確かにペンデュラムの施術者は、初期にはイエス・ノーの判断をペンデュラムの動きで決定する。しかし、その技術が熟練してくると、イエス・ノーではなく、未来予知や自分が知らない世界のこと、株価の予想まで判断できることに気づき、その不思議な力の世界に没頭するようになる。そうなったときにペンデュラムは共鳴レベルで起こっている物理学だけではないことに全員が気づく。しかしながら、「物理学で説明がつかない」ことを世間に知られてしまうと、信じない者が増えて商売にならなくなる。そこで敢えて「共鳴による動き」として判断できるレベルで、ペンデュラムの技術進化を止めようとする動きが起こる。ペンデュラムを未来予知などに拡大利用すると「波動医学」の範疇を超えてしまい、より宗教的な色合いが濃くなってしまうからだ。
 したがって波動医学・生体共鳴医学などで、ペンデュラムを用いる場合はほとんどがイエス・ノーで診断ができるためのツールを作成している。多用されているツールはイラスト。
 例えば、体の解剖図のイラストの上でペンデュラムを動かし、目の前の患者の「癌が発生しているであろう箇所」をペンデュラムが「イラストのどの臓器の上でイエスの動きをするか?」で判断する。ちょっとした人間ドックである。
 例えばテロメアの長さに応じた周波数サンプルを用い、どのサンプルと患者の波動が共鳴するかをペンデュラムの動きで調べるというようなことを行っている。これらの手法は科学的に見えなくもない。
 ペンデュラムの世界は「超能力者としてのロマンス」に満ち溢れているため、その技術が解発された者の多くはこの世界にのめりこむ。のめりこんだ者は明けても暮れてもペンデュラムを用いるようになり、やがて診断だけではなく、自ら発生させる思念波動が外界に影響を与えることを理解し始める。
 例えば「癌よ治れ」と心の中で強く念じた時に出る波動を水に転写させ、その水を癌患者に投与すると癌が消えるというようなことがありうるかもしれない。すなわち、ペンデュラムで波動の診断をするのではなく、自ら念じることで外界に影響を及ぼすことに興味がシフトしていく。科学者であればそのデータを蓄積しようと研究するようになる。そして結局超能力者の領域に足を踏み入れることになる。しかしそれは危険との隣り合わせであり、破滅への道となる場合もある(ここでは触れない)。
 波動医学測定器の開発をしているのやレヨコンプというドイツの会社がある。この会社はダウジングの研究開発を行っており、ペンデュラムで診断して波動機械で波動を送って治療するという流れになっている。したがって、レヨコンプ社の機械を治療に応用するためにはペンデュラムの技術を習得しなければなない。よって「誰にでもできる」というものではない。レヨコンプ社のHPによると8人に1人くらいしか習得できないようだ。
 このようにペンデュラムによる診断と治療はすでにドイツで商品化され実用レベルになり治療成果も出している。彼らはそれを「科学的」と呼ぶが、人間の思念波を利用してペンデュラムを回している時点で「科学を超えた力」に依存している。
 

 前に紹介した香川県高松の藤田整形外科の藤田院長先生はペンデュラムの技術が高く、早期がんの発見に貢献している。藤田先生は真言密教に用いる曼荼羅の色んな部分から周波数をサンプリングし、癌患者とサンプリングした周波数のうち、相性のよい周波数をペンデュラムで選び、その周波数をレヨコンプ社の波動機器を用いて癌の部位に照射。その手法ですでに5~6人の進行癌(末期)の患者を救った功績がある。
 曼荼羅から周波数サンプリングするという手法は彼の発見であり、神仏の力を利用する医師の一人と言える。 波動医学は診断技術としては素晴らしいが、診断できても治療材料を見つけることが難しい。何で治療するか? 何の周波数を用いるか? で治療成績が変化する。曼荼羅からサンプリングと言うオリジナルのサンプリングで、実際に癌を治療しているのには驚かされる。→次の本文を読む