肉体という乗り物(ハード)と霊体というプログラム(ソフト)が存在していることは、霊能者たちの意見をまとめると「ほぼまちがいのない事実」とすることができる。なぜならば、世界各地の霊能者の意見が、ほぼ全員一致しているからだ。
なぜほぼ全員の一致を見るのか? その理由は単純明快。霊能者は自身の肉体を他者の霊体に貸し出すことができるからだ。自身に他の霊を憑依させ、自身の意識を奥に潜めることができる。また、優れた霊能者は自身の意識を肉体から切り離し(幽体離脱)、世界を周遊することができ、さらに優秀な霊能者は自身の霊体を他者や動物に侵入させて操ることもできる。
人間の体が霊体と肉体の二つから構成されていることは、霊能者は自身の体験によって「日常的な当たり前のこと」である。ただし、幽体離脱をすると、離脱している間に自身の肉体が他の霊に乗っ取られる可能性があるため、それを行うことはリスクがつきまとう。
また、他の霊が憑依しなくても、肉体と霊体を切り離している時間が長すぎると、肉体が時間と共に崩壊していくことが推測される。それはシロアリの巣作りと同じである。女王アリを殺すとアリたちは一斉に巣作りをやめてしまう。そして各々のアリたちがまとまりのない動きをし始める。アリの動きがばらばらでも、作った巣がすぐに壊れることはないが、時間が経過すると共に、巣は無秩序に少しずつ壊れていく。
他者の霊を自身に憑依させたとき、自身が幽体離脱したときに、霊能者の肉体に同様のことが起きると考えてよいだろう。したがって霊能者が霊体を肉体本体から切り離す時間が長すぎると、肉体は不可逆に崩壊するはずである。
スウェーデンボルグはかなり長期間に渡って幽体離脱していたという記録があるが、それは命を危険にさらしての離脱だったと理解できる。自身もそれに気づいていた。が、それでも霊界のシステムをこの世の人々に教えるために、彼は危険を冒して霊界体験記を記したのだとわかる。なんとありがたいことだろう。
高次元的な思考を持っていなくても、霊能者が霊体を自身の肉体から切り離すことができることを理解できれば、肉体がハードで霊体がソフトという関係になっていることが理解できる。脳はパソコンで言えばCPUやメモリにあたり、霊体はソフトウェアである。パソコンにはいろんなソフト(アプリ)がインストールされているが、どのソフトを起動させるかによってパソコンの役割は七変化する。
このように肉体と霊体の関係はパソコン本体とソフトの関係と極めて類似するため、人間の病気の仕組みを考える上で、パソコンとソフトに置き換えて考察するとより明解となる。高次元思考は現存する物質に例えるとわかりやすい。→次の本文を読む