チャクラは西洋医学的概念によれば、脳が意識の唯一の座である。一方、ヨーガの体験は、頭脳-意識は多くの可能な意識形態のひとつにすぎない。意識はその機能と本性に従って、身体のさまざまな器官に布置あるいわ集中されうる。そこを通って流れる力を集め、交換し、分配する器官がチャクラ(同著)。
意識が脳だけにとどまらないという発想は霊能者には理解できるだろう。他人の意識が自分の体のあちこちに入り込み、体の器官を不調にさせる体験をしばしばするからだ。
プラーナ(生命の呼吸)は宇宙のリズムであり、そこでは世界創造と世界破壊が人体における呼気と吸気のように交互におこり・・・宇宙の全ての力はプラーナの変形である(同著)。
全ての物体は波動でありリズムをとって揺れているエネルギーである。そのエネルギーのミクロの波動が同調して大きくなったものがプラーナと言えるだろう。それはビッグバンが起こり、宇宙空間が無限に広がる(呼気)と、ブラックホールに宇宙が飲み込まれていく(吸気)を表現しているともいえる。また、プラーナは量子力学と宇宙力学の接点を端的に言い表しているようにも聞こえる。
「運動、変化、変形を引き起こす一切のものはプラーナの本性を示している。全ての肉体的なまたは精神的な経過や呼吸、血液循環、神経機能から意識、心的機能に至るまでの一切の肉体的・精神的な力と、より高次な精神機能はプラーナの変形である(同著)。」
現在、最先端科学では、量子力学というミクロの世界と宇宙物理学のマクロの世界を橋渡しする理論がない。私はプラーナという言葉がミクロの波動とマクロの波動の両方をうまく表現していると思う。
つまり、プラーナという言語は現代の科学で言及しきれていない概念をも超えていて、論理的かつ科学的だと感心させられる。
気の流れ(ナーディ)は人体を通って流れる諸力の導体として働いている目に見えない流路や微細な管を言う。いわゆる気の流れである。形態形成場や生命場は静的であるのに対し、ナーディは動的である。
「精神的な力の流れは導体として呼吸とか血液あるいわ神経を利用することができるし、同時に媒体なしで空間の無限性の中を移動し作用することができる(同著)。」
この概念は3次元科学の概念を超えてしまっているが、霊能者はしばしば普通に体験する。霊能者は患者の病気を治す目的で精神エネルギーを患者に与えるが、その力は場合によっては100キロ離れた患者にさえ届く(遠隔治療)。また、病気を持った患者のナーディが電話やメールを通して(空間を超えて)霊能者の体内に入ってくることがしばしばある。→次の本文を読む