霊障研究の最先端はチベット医学である。WHO(世界保健機構)にもその存在は認められており、米国でさえもバージニア大学でチベット医学の講義を主催するためにチベット医を呼ぶほど、敬意を持って認められている。ここでは「チベット医学 イェシェー・ドゥンデン著 三浦順子訳」参考に解説する。
チベット医学では「過去の心構えや煩悩が病の源」と断言している。これには私は驚いた。「精神病の原因が心にある」と言っているのではなく、「全ての病気の原因が心にある」と文頭に潔く断言しているからだ。全てとは、膠原病もアトピーも成人病も癌もパーキンソン病も心に原因があるという意味である。このようにチベット医学の書はすでに常識を逸脱していた。前章で密教の解説を読んでいなければ、チベット医学の文頭で「読むに値しない」と放棄していたに違いない。それほどこの文頭の断言は奇天烈なことを述べている。
原因の基本実体は「貪り」「怒り」「無知」の三つの煩悩と述べている。さらっと述べているが一般の方々にとってこの発言は強烈な侮辱である。俗な言い方をすると「バカで強欲で自己中だから病気になるのだ」となる。これ以上の侮辱はない。しかし、これを真実と仮定すると、病気を本質的に治すことがいかに難しいことか理解できる。バカも強欲も自己中も、普通は「死ななきゃ治らない」ものだからだ。そこを治療していくことはすさまじいほどのサプライズの連続が必要だろう。少し考えただけでもその大変さに頭を抱えたくなる。→次の本文を読む