ソマチッド理論の抗がん剤の帰依法(本文)

 ソマチッド理論を知らない人が多いと思うが、健康おたくであるなら知っておきたい理論である。この理論はガスト・ネサンというフランス人科学者が提唱した。ソマチッドとはネサンが植物の樹液の中から細胞よりもはるかに小さな生殖する有機体を発見。それをソマチッドと名付け、そこから始まって全ての生命体、さらに石や土の中にもソマチッドの存在を確認している。そしてヒトの血液中にも極微小な生命体が存在することを確認した。人体内のソマチッドは、赤血球を介してゼラチン状の物質が飛び出し、固まってソマチッドに変わっていき次々と生まれる。ネサンは「ソマチッドはエネルギーの具現」であるという結論に達した。彼は癌や他の難病患者の血液から発見したソマチッドが健康な人から採取したもの異なった形態をもつことを発見し、ソマチッドを観察しながらその形態が回復する薬草を見つけ出した。そしてついに「714-X」を開発した(Wikipediaより)。
 この理論の信用性は正直なところ私には全くわからない。が、もし実在するとすれば「場」の理論とつながっているかもしれない。つまり、細胞や組織、器官などの設計図がソマチッドに記録されている可能性がある。「場」のエネルギーは高次元のものであるから、ソマチッドは高次元と3次元をつなぐための中継所になっている可能性がある。まったく未知の世界であるので推論である。
 ソマチッド理論はしばしば千島学説(生物学者千島喜久男が提唱した赤血球が体細胞の母体であるという説)と関連付けられる。千島学説を支持している医師は密かに存在し、波動医学を研究する者の間で支持される傾向が強い。私は千鳥学説を肯定も否定もしない。正しい、一部正しい、ほとんど誤り・・・のいずれにせよ、今の科学技術で証明することは難しい。
 それよりも、ネサンが行ったように、本来治療というものは薬草を見つけ出すかのごとく、実践で研究していくことが望ましい。なぜならば、病気になる-治るの過程は、どう研究しても人間の叡智を超えているからである。ネサンの偉人たる由縁は「ソマチッドの形態を用いて治療薬の効果判定」をしたところにある。人を治すための研究はこのように実践が中心であるべきだろう。ネサンでさえ「その薬草でどうして治ったのか?」を追究していない。
 ただし、ソマチッドの観察でがん治療薬を開発できたということは、癌発生の仕組みにソマチッドが関係していることだけは事実として考えてもよいだろう。
 ちなみにネサンは癌治療薬を開発したために弾圧を受け、祖国フランスを追われ、カナダに亡命した。カナダでも起訴されたが多くの支援者の協力で実刑を免れた。ノーベル医学賞受賞者、アレクシー・カレルもそうだったが、「医学が治せないものを治せる」系の実績を表に出すことは危険を伴うことがある。→次の本文を読む