お告げ、自動書記、大げさな話(本文)

 前述したが、スウェデンボルグや深見東州先生の共通した意見として、「ペラペラとお告げをするのはほとんどが悪霊(低級霊)」というものがある。告げるだけではなく、霊能者の腕を借りて聖書や経本を書かせてしまうこともある。善霊はそういうことをしないと彼らは述べている。特に悪霊は「釈迦の生まれ変わり」などというとてつもない大きな話を持ち出して霊能者や信者たちをコントロールしようとする。
 お告げにしても、善霊は神の名を語って人々に命令することを嫌っており、霊能者に対しては、要所で少ない言葉でアドバイスをするものだそうだ。天の名において人々に命令するなどということは絶対にしない。このような彼らの意見から考察すると、お告げの内容が具体的であればあるほどそれを告げた霊体は低級霊と言えるだろう。
 ところが、この話は多くの霊能者にとって屈辱となる。
 ある日霊能力が芽生え、天からお告げが聞こえるようになり、この力で人々を救えるかもしれないと思い始めた時、
「善なる霊はあなたのような未熟な人にお告げをペラペラ言わないから、それはきっと悪霊だね。それを真に受けたらダメ。」と年配の霊能者から言われたら屈辱だろう。だがそれは真実かもしれない。
 さて、霊能者が世界のあらゆる宗教を勉強している場合、その知識を悪霊が利用し、宇宙スケールの壮大なホラ話をでっちあげることがある。悪霊は、取り憑いた人間の知識をあっさり吸収できてしまうからそれを利用して辻褄を合わせることができる。
 その場合、世界の宗教の矛盾を極めて詳細に指摘しながら理論立ててホラ話をでっちあげていくため、宗教家でさえ論破できないほどホラ話にリアルさが出てしまう。
 こうなると、悪霊が作ったペテン話が真実味を増し、騙されない方法はない。なぜなら、霊界の話には必ず未知なる領域があるので、ペテンを証明できるものが存在しないからだ。これが宗教の弱点でもある。ペテンか真実か?は見分けるすべがない。
 ただ、私は信じたいことが一つある。善なる霊は人々を恐怖や不安に陥れないということ。霊能者の話に不快感をともなうのならペテンであり、低級霊のしわざかもしれない。→次の本文を読む